第4章 にっかり青江 ずるい彼は満月に野獣と化す・:*+.
その後も何度も何度も一つになって…。
私が意識を手放したのは空が明るくなり始めた頃だった。
「ふふ。きみ色になら染まってもいいよ?」
意識を手放す直前、彼がにっこり笑ってこう呟いた。
ー翌朝。
目が覚めると隣に彼の姿はなかった。
昨日の事が夢のように感じられて、急に不安になる。
にっかりさんに会わなきゃ!そう思って急いで食堂へ向かう。
廊下で加州清光に会い、一緒に食堂に入る。
「主〜。こっちに座ろうよ?」
清光に手を引かれたその時、にっかりさんがぐっと私の肩を抱き寄せ自分の隣に誘導する。
驚く私をよそに、彼はくすくす笑いながら、耳もとで囁く。
「僕は独占欲が強いほうだよ?」
「今夜も…部屋で待ってるね?」
あぁ。もう私は一生彼に敵わない。
どんどん彼に溺れていく…
妖艶で、意地悪で、ずるい私の愛刀・にっかり青江。
Fin