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*・*刀剣男士と花咲く恋*・*【刀剣乱舞】

第20章 明石国行 眼鏡の奥の熱い春情・:*+.


ー翌朝。

【明石目線♥︎︎】

「明石さん。そろそろ出発しますよ?」
ドアをノックして、ひょこっと顔を出す主はんを畳に寝転がったまま見つめる。

「明石さん?」
主はんの細くて白い腕に手を伸ばす。
もしこのまま腕を引いて押し倒したら、主はんは顔真っ赤にして、えろう可愛らしく困るんやろな。

揶揄いたいわぁ…苛めたい。

その甘くて柔らかい身体を抱き枕にして昼寝したいねんけど、あかんかな。
まぁ、そんなんしたら蛍丸にまた怒られるし、やらへんけど…"今は"な。

「はぁ…自分に"働け"言いますか?参りましたなぁ…。」
「…っ!私…外に出てますね?」
気怠く立ち上がって戦装束に手を伸ばす。
わざと主はんの目の前でシャツを脱いで着替え始めたら、案の定赤くなった顔を逸らして焦って外に出てしもた。
ふっ…なんなんもぅ…可愛過ぎやろ。
思わず緩んだ口元をとっさに片手で隠す。

「主はん。どぉーぞ。」
おずおずと部屋に入ってくる主はんの表情がいつもとちゃうのは寝不足と緊張のせいか…。

「何や元気ありまへんな。」
「…明石さん。もしも今日、政府の監査官に嫌な事を言われても、刀剣の皆さんは何も悪くないので気にしないで下さいね。」
はぁ…またそんないらんもん背負い込んで…。
何があっても主はんは全部"審神者(自分)の責任"にするんやろ?
自分ら刀剣を守ることばっかり考える優しすぎる主はんらしいわ。

「面談はそないに厳しいんですか?」
「…そうですね。何を言われてもぐっと堪えて本丸で美味しいご飯を食べましょう。」
困ったように笑う主はんの頭にそっと手を乗せて、優しく撫でる。

「そういう時は酒が必要やな。帰ってきたら一杯やりましょか?」
「大賛成ですっ!」
ふふっと口元をほころばせて花が咲いたみたいに笑う主はん。

この笑顔を守るためやったら自分はなんでもしてしまうんやろな。
やる気がないんが自分の売りやのに。
惚れた弱みっちゅうやつですか…。

加州と合流して、時空移転室へと向かう。
緊張でガチガチになった主はんの背中にそっと手を添える。

「清光、明石さん!行きましょう!」
「おっし、出陣だー!」
「ほな、適当に。」

大丈夫やで。
何があっても自分が主はんの側にいるから。
一人で泣かせたりなんか絶対せぇへんから。
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