• テキストサイズ

*・*刀剣男士と花咲く恋*・*【刀剣乱舞】

第17章 燭台切光忠 伊達男に身も心も奪われて・:*+.


「みっちゃん!みんな!!」
「ただいま!…任務完了したよ。」
「おかえりっ!!」
肩を抱き、支え合いながら、こちらに歩いてくる四振を柔らかな朝日が包む。
私は、ぼろぼろで最高にかっこいい四振に駆け寄りぎゅっと抱きしめた。

「政宗公はあなたに僕を託した。今日からあなたは僕の新しい主?」
手入れを終えた牛王吉光は、首を傾げて私を窺うように見つめる。
「いいえ。貴方にはまだ政宗公を守る責務を全うしてもらいたいです。いつかまた会えたら…その時は私と一緒に戦ってください。」
「うん。ありがとう。いつかまたね…約束!」
刀の姿に戻った牛王吉光をぎゅっと抱きしめ、私は感謝の文と共に政宗さまの部屋にそっと置いた。

「これで良いんだ。」
「牛王吉光をいろはちゃんが持って帰ると歴史が変わってしまうからかい?」
「うん。それに彼とは長い時間を経て、いつかまた会えると思うんだ。」
「僕と君のようにね」
「うん!….それに私にはもう守ってくれる愛刀がいるから。」
みっちゃんは私の手をぎゅっと握ってくれる。


その後本丸に無事に辿り着いた私たちは、就寝の支度を済ませて一緒に布団に入った。

「しかし…まさかあの伊達政宗と恋のライバルになるとは思わなかったよ。」
「ふふ…みっちゃんと政宗さまってやっぱり少し似てたなぁ。」
「あの藤の髪留め…悔しいけどいろはちゃんによく似合ってる。僕がその場にいてもきっとそれを選んだと思う。」
みっちゃんは困ったように笑いながら、尊敬の眼差しで天井を見上げる。

「みっちゃん…。あの髪留めは大切に持っておいても良い?みっちゃんの前の主さまに会えた思い出だから」
「うん。僕にとっても特別な思い出になった。これからその髪留めを見るたびに大切な事を思い出すよ。」
「大切なこと?」
「うん。でもこれは男同士の秘密!」
「分かった。ふふ…やっぱり本丸は落ち着くなぁ」
私は微笑みながらみっちゃんにぎゅっと抱きつく。
/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp