第1章 理想のペアとハムちゃんズ
通行人に聞き、ようやくペットショップにたどり着き、店員さんに見せると、理想のペアの思った通りでした。
黄色いヘルメットをかぶった灰色と黒のハムスターは脱水症状で喉がカラカラの状態だったようです。ペットショップの店員さんはサービスでそのハムスターに水を飲ませてくれました。
しばらくすると、黄色いヘルメットの灰色と黒のハムスターの目が覚め、初めは丸井たちに驚きますが、窓の外からのぞいていたオレンジと白のハムスターたちが教えてくれたようです。
すると、黄色いヘルメットの灰色と黒のハムスターはきらきらとした眼差しで理想のペアを見つめたあと、ぴょんぴょん跳ね、何度も振り返りながら外へ行きます。
「ちょ、ちょっと待てって」
「どこへ行くんですか」
ペットショップをあとにし、丸井と木手は黄色いヘルメットのハムスターのあとを追いかけました。
仲間であるオレンジと白のハムスターたちもぴょんぴょん跳ね、理想のペアの方を何度も振り返りながら走り出します。丸井と木手が動かないでいると、先でハムスターたちは待っていました。
「なあ、木手」
「何ですか?」
「ハムスターたち、オレたちをどこかへ案内したいのかな」