第1章 理想のペアとハムちゃんズ
「どうする?」
「動物病院に連れて行きましょうか」
「キテレツ、ちょっと待った!」
黄色いヘルメットをかぶった灰色と黒のハムスターを持ち上げようとした木手を丸井が止めます。
オレンジと白のハムスター、灰色と白の牛の模様に似たハムスター、真っ白い毛並みの青いリボンを2つ結びしたハムスター、赤い前掛けをしたハムスター、目の周りにメガネのような模様のあるハムスターが集まってきたからです。
「このヘルメットをかぶったハムスターの仲間ですかねぇ」
「ああ、そんな気がする。それに、ハムスターたちはオレたちに何か訴えている気がする」
「恐らく、ヘルメットをかぶったハムスターを助けて欲しいのでしょうね」
「大丈夫だろい。君たちの仲間のハムスターは動物病院に連れて行くから」
「待って下さい、丸井くん」
ヘルメットをかぶった灰色と黒のハムスターを丸井が持ち上げようとしたところ、木手が止めます。
オレンジと白のハムスターが首を振って丸井と木手をじっと見つめていたからです。
「ヘルメットのハムスター、連れて行って欲しくないのかな」
「仲間がいることですし、放っておいて自動販売機の飲み物でも買いますか」
「ああ」