第1章 理想のペアとハムちゃんズ
「ハム太郎くん、タイショーくん、じゃあな」
「また会えるのだ?」
ハム太郎が寂しそうに首を傾げますが、
「もちろんだろい。地下ハウスの仲間たちにもシクヨロ~」
丸井の笑顔とピースサインにより、
「うん!」
と、大きく頷き、手を振りました。丸井も手を振り返り、バスに乗ります。
「木手くん、また会おうじぇ~」
タイショーは木手に手を振りました。木手は手を振り返さず、片手を上げ、
「ええ」
と、ひと言だけ返事をし、タイショーに微笑し、バスに乗ります。
ハム太郎たちにまた会おうと別れ、Uー17合宿所に戻った理想のペアは齋藤コーチに報告書を出したところ、合格を言い渡され、ミッション達成の証のはんこがもらえました。
「やっほーい!」
丸井は、はしゃぎ、
「ほっとしました」
木手は胸をなで下ろします。齋藤コーチが行ったあと、
「お、そうだ」
ハムスターハウスにかえでが戻っているか、丸井は木手とハウスをのぞき込むと、無事にかえでは戻っていました。
「あ、丸井くん、木手さん、合格おめでとうございます」
くしくしと毛繕いをしたあと、そう言ったかえでです。