第22章 恋心、そして愛をあなたに
デミウルゴスに抱きしめられて、安心感からつい弱音を吐いてしまい、彼の本音が見えた。
彼もアルベドがアインズに持つものと同じ、恋心、愛を私に持っていてくれてた・・・それが嬉しかったのに、私がもしで尋ねたせいでデミウルゴスは心に鍵をかけた。
その時、なんとも言えない心の痛みを感じた、これは・・・
私、いつの間にか彼に恋してたんだ。
思えば確かに何度も隣にいて、心地よく感じていた・・・彼が微笑みかけてくれるだけで私はとても癒されていた・・・。
「デミウルゴス」
「はい」
「戯言と思って聞き逃してもいいわ。…貴方が好きよ。貴方に拒まれて自分の気持ちに気が付くなんて馬鹿よね。こんなにも私の心に貴方は温もりを与えてくれていたのにね」
「!!!!!!!!!!!!」
「貴方がその想いに蓋をするなら私も同じようにする。だから心配しないで。無理に私のことを」
腕を引かれて言葉を遮られ、驚いてデミウルゴスの顔を見ると哀しげだけど嬉しさが混ざっているのか、頬を少し赤らめて引き止めた。
「デ、ミ、」
「無礼をお許しください。けれど私は一人の男として貴女が愛してしまったのです…!配下として分不相応な感情を持ったことお許しください」
「許す、だって私も、貴方を愛しているんだもの…」
彼に首に両手を伸ばして抱きつくと、優しく抱きとめてくれた。そして髪にそっと彼の手が触れて気が付いた。
寝ている時、私を撫でていてくれたのがこの手だって・・・。
「貴方だったのね…、私を安心させてくれていたのは…」
「!…勝手に触れたご無礼」
「いいの、貴方の手が私に安眠を与えてくれていたのね…なんで気が付かなかったんだろう。こんなにも近くにいたのに」
「お眠りになっていたのですから…、それにレミエル様が御目覚めにならないよう気配を殺し貴女の寝室に足を踏み入れておりましたので…」
「じゃあこれからは堂々と入ってきて。私が許可する」
「有り難き幸せ」
両手でデミウルゴスの頬を撫で、もう私のものなんだと思うととても愛おしく、そして欲が芽生えた。
彼に触りたい、触ってほしい・・・と。
デミウルゴスをみつめていると彼の宝石のような瞳にも私と同じものを感じ、瞳を閉じ・・・。
優しいけれど、情熱的なキスをした。