第17章 人間のパーティー
あれから招待状が届き、今日はパーティー当日、今は支度をソリュシャンにしてもらっている所。
「本当に行かれるのですか」
「そんなに嫌?」
「あのような下賤な人間の夜会に出るなど…!こんなにも美しいレミエル様を下等な人間ごときが目にいれていい御方ではありません!」
「大袈裟。大丈夫よ」
「ですが…」
「ソリュシャン、これはナザリックの為でもあるの。わかって」
「…出過ぎた真似を」
「貴女が私の身を案じてそう言ってくれてるのはわかってるわ。いつもありがとうソリュシャン」
「レミエル様…」
髪を巻き終え、ドレスの着付けの前にコルセットを締め上げてもらい、この間セバスと買いに行った薔薇色のドレスを来て鏡の前に。
「とてもお美しいです!」
「ありがとうソリュシャン」
「アクセサリーの方もお付け致します」
そう言ってガーネットのピアスとネックレスを着けてくれた所にノック音が響き、声をかけ扉が開く音がした。
「失礼致しますレミエル様、馬車がご到着致し、ました…」
「そう。…ジャック?」
「ジャック様、レミエル様に失礼です」
「失礼致しました。今夜は一段と美しく見惚れておりました」
「相変わらずね」
「はい。セバス様が下で対応してくれております」
「わかったわ」
「行ってらっしゃいませ」
ジャックの手を取り、階段を降りていくとセバスも褒めてくれた。御者も顔を紅く染めて挨拶を交わして馬車へ。
お屋敷へ着き、ジャックが降りただけで周りはざわつき、手を伸ばされ馬車を降りるとまたもざわめきが大きくなった。
チャームも使ってるからそりゃそうなるのはわかってたけど…うーん。
「招待状を拝見致します」
「こちらです」
「どうぞお入りくださいませ」
中へ入ると中規模なパーティーが開催されていた。なんだ、もう少し大きなパーティーかと思ったのに…。
「レミィ様こんばんは」
「こんばんはリリアーナ様」
「とても綺麗なドレスですね!あのブティックのものですか?」
「ええ、ちょっと派手だったかしら?」
「いいえ!とてもお似合いです!」
「よかった…。先程からとても見られるから少し心配でしたの」
「皆様レミィ様とお近づきになりたいので見つめていらっしゃるのですよ」
「まぁ…」
この口調絶対疲れるな…。