第16章 中央街で情報収集
そうして多分5分くらい沈黙が続き、やっと声を発したと思ったら深々と頭を下げられた。
「すまない、そしてお前の慈愛に感謝する」
「いいよそんなの、意思を持った彼らに勝るものはない。こんな宝石よりあの子たちにできる限りの事はしてあげたいっていうのがあるからさ」
「本当に、貴女はナザリックの母ですね。貴女がいなければどうなっていたことか…」
「私がいなくてもきっと貴方ならどうにでも出来た筈よ。だって貴方は王なのだから」
「けど有能な秘書がいなければ王でも無能になります」
「全くいつまでそんな弱気なこと…」
「貴女の前だから弱音を吐けるんですよ。貴女はいつも、ナザリックに来たあの日から、俺とレミエルさんの二人になってからも、この世界に来てからも…俺を一喝してくれるのは貴女だけです、いつも感謝しています、ありがとう」
なんだろ、物凄くこそばゆいんですけど…
「べ、別に感謝されるようなことしてないけど…まぁ、モモンガさんがそういうなら素直に受け取っておくよ」
「はい。それじゃこれは有りがたく換金させてもらいます」
「ええ、セバスへは貴方から渡した方がいいでしょう?私のは私が出すからそこのところは心配しないで」
「そうですね。あ、一箱ならレミエルさんの方で換金しても平気ですよ?」
「いいよ、足りなかったら男に貢いでもらうから」
「……何を企んでるんですか」
「ふふ、パーティーに参加するの。そこには男が沢山いるから噂の美女がいるとなったらどんな貢ぎ物があると思う?」
「…………(女ってこえぇぇ)」
「女は美貌で勝たないとね?せっかくユグドラシルで理想の自分を作った訳だし♪」
「そ、そうですね」
「ってのは冗談で、まだガチャアイテムとドロップアイテムの宝石が残ってるから大丈夫。ってことでそろそろ私は帰るわ」
「あ、はい。ありがとうございました」
ゲートで屋敷へと帰り、のんびりお風呂へ入り就寝した。