第15章 部下達とのコミュニケーション
ソリュシャンから意外な言葉をもらい、手入れが終わって部屋を下がった彼女と入れ替わるようにジャックが窓から入ってきた。
「扉から入ってきなさいよ…」
「申し訳ありません、こっちの方が楽だったので」
「で?何か面白い情報あったのかしら?」
「情報と言える程ではありませんが、ここはなんの魅力も感じないですね。東にあるバハルス帝国という国と現在も戦争状態で一考に打開策を見つけられず兵と国力だけがすり減っているそうです。それと八本指という闇組織がここを殆ど牛耳っているようです」
「どこの情報?」
「高級娼館です」
「だからそんなに香水臭いのね…、でも娼婦はお金の為なら嘘はつかない、ましてお前のような色男には特に…ご苦労様、お風呂にでも入ってその臭い落として休みなさい」
「かしこまりました」
ー朝ー
「レミエル様、おはようございます」
「んぅ……おはようソリュシャン…」
「身支度のお手伝いに参りました」
「ふぁ…、ありがとう、ソリュシャンにやってもらうのもなんだか久々ね、お願い」
「はい、お任せください」
いつもの黒いドレス、ではなく、今日は目が冴えるような青いドレス、メイクもへアセットもソリュシャンに任せて支度を完了させて広間へと降りた。
「おはようございますレミエル様、本日も一段とお美しいです」
「おはよジャック、セバス」
「おはようございますレミエル様。本日の朝食はエッグベディクトとサラダのプレート、ミネストローネをご用意致しました」
「おはようセバス、美味しそうね。いただきます、……うん、とても美味しい、流石セバスね」
「ありがとうございます。レミエル様、本日のご予定はいかがなさいますか」
「そうね、とりあえずセバスが通っている魔術師ギルドへエスコートしてもらえるかしら?ジャックとソリュシャンは引き続き任務にあたって」
「「「かしこまりました」」」
食事を終えて、準備を整えてセバスと共に外へ。
「こうして貴方にエスコートされて出歩くなんてね。そうだ、ドレスを数着購入したいのだけど良いところ知らない?」
「そうですね、何件か知っておりますので後程そちらへご案内致します」
「ええ」
改めてみるとセバスってダンディな執事だよなぁ、女性たちがちらちら見るのもしょうがないよねぇ…。