第14章 いざリエスティーゼ王国へ
セバスとソリュシャンに説明を終え…
「そうでしたか、レミエル様自ら此方にいらっしゃると聞いてどうされたのかと思いましたが、そうだったのですね」
「ええ、いくらアインズや守護者たちが情報を持ち帰っても現場を見ていない私にはただの情報でしかない、己の目で見て聞いて、それでやっと明確な判断が下せるのよ」
「流石はレミエル様です。このセバス感服致しました、ご自分の今のお姿に傲らぬ姿勢、まさに貴女様らしいです」
「ふふ、だからしばらくはこの街を案内してもらえるかしら?」
「畏まりました」
「ですが宜しいのでしょうか…、恐れ多くも私がレミエル様の妹を名乗るなどと…」
「いいのよ、ソリュシャンが妹なんて可愛いじゃない。それに人間としてこの街にいるのだからその方が親しみがあるでしょうし、貴族となれば情報収集は楽だもの
ではもう一度復習よ、私の名はレミィ・ローズガーデン、執事ジャックと共にここに越してきたソリュシャンの姉。旦那を戦死で亡くし、隠居した父に言われ、妹の元へ身を寄せに来た貴族。OK?」
「「「はい」」」
「宜しい、ではセバスはレストランの手配と王都で開催されるパーティーを調べておいて。夜のレストランでの待ち合わせまで私は外を探索して来ます、私の姿が街にどれだけいい噂を流してくれるか楽しみだわ、ジャック」
「はい」
「畏まりました」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
「ええ、では夜に」
屋敷からゲートを開いて、なるべく人に見当たらない場所に出た。
「お嬢様、なぜ夜に会食を外でしようなどと?」
「ソリュシャンとセバスもここで過ごしてしばらく経ちます。セバスはたくさんの人と関わっているだろうから外で屋敷で会うより人目に着くようにしたかったの」
「そういうお考えでしたか」
そう、セバスはもちろん、ソリュシャンも美しいワガママお嬢様として人目に入っている、そこに私が増えれば…って考えで提案したこと。そして今現在、魅了ーチャームーのスキルを使い人の目に入るよう仕向けている。
自分で言うのもなんだけど、私が作ったアバターは美人だから嫌でも人目に入ってくれる。それで魅了使っているんだから卑怯なくらい視線が集まる。おまけに執事の格好をさせたジャックも色男。
ふふふ、どんな風に広まるか楽しみだわ。