第11章 優雅な休息…?
シャルティア復活から数日…ナザリックにやっと少しの平穏が訪れた。
守護者たちは引き続き任にあたり、コキュートスには新たな任、リザードマンの里を支配する大役を任せてある。
私はというと、アインズにお前には休息が必要だと言われ、しばらくナザリック内でのんびりと過ごすことが決まってしまった…。だけど
「暇…」
久々に最古図書館にでも行こうかな…、そう思い立って立ち上がり部屋を出て図書館へ。
行こうとした道のりで…偶然彼と出会ってしまった…。
「これはレミエル様!護衛をつけずどちらへ!」
「デ、デミウルゴス…」
「いくら安全だからとお一人で出歩かれては危険です!」
「ちょっとそこまでよ、最古図書館ーアッシュールバニパルーへ行くだけだから」
「そうでしたか、私も書物を探しへ行く所でしたので宜しければ共をお許しいただけないでしょうか」
「……ええ」
オーケーしたはいいが、気まずい…とても気まずい…だって私彼に怒ってから公務以外でこうやって一緒になるのは久々なんだもん…
そりゃ色々あって上司として接してこれたけど、今は切り替えが出来ていない…なんて考えて後ろを歩くデミウルゴスが声を発した。
「申し訳御座いません、レミエル様」
驚いて後ろを振り返ると胸に手を当て、頭を下げたデミウルゴスの姿がそこにあった。そこで私はやっと上司モードに切り替わった。
「貴方は何に対して謝罪を言っているのかしら」
「全てです。シャルティアへ向けられたお慈悲を蔑ろにし、アインズ様とシャルティアの一騎討ちで貴女様へ異議を申し上げたこと、そして至高の御方である貴女様のお心を傷つけたこと、」
「貴方はわかっていて私に無礼を働いたと?」
「…はっ、返す言葉も御座いません」
そう、わかっていて私を傷つけたの……でも怒りは込み上げて来なかった。
だけど違う感情が心を支配した、私はデミウルゴスに返答されたとき、とても悲しくなったんだ。
私はアインズより精神が弱い…ナザリックに来てから家族意識しすぎて皆を愛する我が子のように思ってしまった、私の弱点…。
そして、側にいてくれる彼を必要としていること…。
「いいわ、今回の事は不問とします。2度目はありません」
「はっ。このデミウルゴス、しかと心得ました」