第10章 王の出陣、帰還を優雅に待ちましょう
「おかえり」
「ああ、今帰った」
私たちの間には守護者にもわからない絆がある。私たちはプレイヤーだもの、自分の意志で何をどう思ってるかずっと伝えあってきた友だもの。
玉座の間には既に守護者、プレアデスを集め待機している状態、それに驚いたのか口を大きく開けて阿呆な顔をしていたがすぐに王に相応しき顔に戻った。まぁ骸骨だからそんなに変わらないんだけどね。
「流石、準備が早いな」
「貴方の秘書は伊達ではないでしょう?」
「ああ、最高の相棒だ
ではこれよりシャルティア復活の儀を行う!アルベドはリストでシャルティアの名を見ていろ、もし先程と同じ精神支配を受けた状態ならレミエルに、」
「アインズ様!僭越ながらその時は私共で対処させていただきます」
「デミウルゴス…」
「レミエル様にまでお手を煩わせることなどあってはなりません!そしてこれ以上至高の御方であるアインズ様、レミエル様の身に明確な危険が迫ることこそ、もっとも相応しくないと判断致しました」
「だけど…」
私とアインズが顔を見合わせてどうしようかと迷っていると、アルベドにも下がっているようお願いされた。
「わかったわ」
「各守護者たちよ、そうであればお前達に任せよう」
「アインズ様、レミエル様はここにおられるだけで良いのです。至高の御方方が誰もいなくなってしまっては私共の忠義はどなたに捧げればいいのでしょう…」
「アルベド…」
少し悲しげにそう私たちに告げたアルベドに少しだけ胸を痛めた。
「それに捨てられたのではないとしてもどなたもいらっしゃっらないのは寂しいですから」
「…そうね」
「だれもいないのは寂しいものだったな…守護者たちよ!我らを守れ!そして行動を開始せよ!」
お願い、いつものシャルティアであって…!
「シャルティアよ、復活せよ!」
金貨が溶け、シャルティアを象った金色が消えていくといつものピンク色の髪と、何も身に付けていない体が露に…
「「アルベド」」
「ご安心ください、シャルティアの精神支配は解除されております」
手に布を持ち玉座の階段をかけ降り、シャルティアの側に腰を下ろし布をかけた。同じようにアインズもシャルティアの側で膝をついた…。
「「シャルティア」」
私とアインズが声をかけると、ゆっくり、赤い瞳が私たちを捉えた。