第9章 失念、そして王の決意
アインズに伝言で出る準備と精神支配魔法解除の魔法を即座に使えるようにしろと言われ、支度を整え、皆とは一足遅れて森へと転移した。
転移した時、マーレが人間を排除しているところにだった。
「早かったな、準備は整ったのか?」
「ええ。あら可愛いジャンガリアンハムスター」
「ああ、ハム助、私の秘書のレミエルだ」
「お初にお目にかかるでござる!某はハム助!殿に忠誠を誓ったのでござるよ!」
「初めましてハム助、私はレミエル、アインズの秘書をしているわ。よろしくね」
「では自己紹介も済んだことだ、マーレはナーベラルを連れてナザリックへ帰還しろ」
「はっ、はい!」
「では行くぞ、レミエル、アルベド」
そして私たちはシャルティアの元へ…
「シャルティアよ」
「シャルティア…」
「シャルティア!!!言い訳の言葉もなくアインズ様とレミエル様に無礼を!!!」
「静まれ!…レミエル」
「わかっているわ」
シャルティアへ歩みより、シャルティアに触れ、魔法を発動しようとしたが…何かによって阻まれた。
「っ!拒まれた…!?」
けれどシャルティアが動く様子はない…。
「アインズ、やはりそのアイテムじゃないと難しいみたい、魔法を拒まれたわ」
「そうか…では使うとするか………さぁ指輪よ!アイウィシュ!シャルティアにかけられた全ての魔法を打ち消せ!!!!!」
バリンッ!!!!!
そんな!?
「っ!撤収だ!アルベド!レミエル!」
アインズの転移によって私たちはシャルティアから離れた草原へ出た…。
「糞がー!!!!!」
「アインズ様…」
超異魔法を弾くことができるのはただ1つ。…この世界にあることを失念していた…ワールドアイテムか…っ
「アインズ!今は怒りに身を任せている場合ではないわ!」
「っ!…すまない、今の失態は忘れてくれ」
「レミエル様、アインズ様…一体何が…」
「願いが聞き届けられなかったの…。超異魔法が叶わない力はただ1つ」
「まさかっ…!それは…」
「ワールドアイテムだ」
「ええ、それしか考えられない、この世界にあることを失念していたわ…急ぎナザリックへ帰還しましょう」
ナザリックへ帰還後、ナザリックの警戒レベルを最大に引き上げ、外へ出ている守護者を呼び戻した…。