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【オーバーロード】慈愛の堕天使は王の秘書

第7章 嵐の前の静けさに



ーデミウルゴスsideー

現在レミエル様はお一人。遠隔視の鏡を使って警備にあたっている至高の御方は無防備に近い状態である為、何かあってはいけないと考え側で控えていたがレミエル様のお顔には疲労の色が伺えた。
ですがそれを私に悟られないよう気丈に振る舞われるそのお姿に感銘を受けていたが…。

レミエル様は美しい瞳を閉じ、とうとうお言葉になさった。


「疲れた…」

「私とアルベドにお任せし、レミエル様はどうかお休みください」


疲労の色を浮かべる至高の御方に休息を提案したが、レミエル様は即座に否定した。そのお姿に私は至極感動した。


「いいえ、アインズの命は私にとっても大切なこと。デミウルゴス、アルベドにも大切な任を任されているのに私の仕事まで抱えさせられないわ。それに何かあったときに私が情報を知らなければ貴方たちに指示をすることができないわ。

そして何より貴方たち守護者、従者の上を統べる者として私は私自身の怠惰を許すわけにはいかないわ」


なんと…!私供の事を気遣いながら、私供の上を統べる御方としてそのようにお考えとは…!!!レミエル様のお心の底は私などでは計り知れないが、そのお言葉にどれ程私に幸福をもたらしているか貴方はご存じでしょうか


「素晴らしいお考えです!私供の事をご配慮の上、ご自分にも厳しいその姿勢、感動致しました!…ですが恐れながらレミエル様はアインズ様とは違い、病にかかってしまいます。それでお身体に負担がかかってしまっては床に伏せってしまわれます!」

「…確かにこの世界ではそういうこともあり得るのか………。心配してくれてありがとう、そうね、たまには休息をとるわ。けどもう少し地盤を固めてからね。今はアインズが持ち帰る情報でどう動くことになるかわからない以上気を抜くことはできないわ。」

「そこまでお考えだったとは…出すぎた真似を」

「いいのよ、貴方が私を想う気持ちを知れたんだもの。いくらでも水に流すわ」


女神のように美しい微笑みを浮かべ、私の無礼をお許し下さる海のように広いお心、上に立つ者としてお優しすぎるかと思えば、臨機応変に全てに対応されるそのお姿はまさに王の素質を感じさせるオーラと言えるでしょう。

そのお優しいお心に安息が訪れるよう、より一層尽力致しましょう。

ーデミウルゴスside終ー
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