第6章 秘書は王の過保護に憂う
眠りについてどれくらい時間が経ったのだろう・・・
目を覚ますと真っ先にモモンガさんの顔が瞳に映った。
ん?……え!?
「モモンガさん!?」
「よい、寝ていろ。すまない、無理をさせたとデミウルゴスから報告があった。デミウルゴスとユリへの命は私が破棄させた」
「そう…ならこの際なので御小言を聞いていただける?」
「う、うむ」
「堕天使の甦生・天使の息吹は私にどれだけ負担掛かるかご存じでしたでしょうに鏡越しに歌唱を使えとは何事です?っていうか大体貴方はナザリックがこんな状態だというのに何単独で動いているんですか?しかもアルベドまで勝手に連れて行って!というかレクイエムただでさえMP消費激しいのに貴方から伝言ないから空になるまでやってたんですよ!?」
「す、すなまい…」
ひとしきり言いたいことは全部伝えて、一息ついて、彼が私が起きるのを待っていた理由を聞いた。
そして伝えられたのは、アークフレイムエンジェル、ユグドラシルの魔法、ドミニオンオーソリティを目にしたこと。結論としてユグドラシルプレイヤーがこの世界にいる可能性があるということ。
「だからこれからアインズ・ウール・ゴウンと名を変える」
「!、ユグドラシルプレイヤーを探すためね?」
「ああ」
それからも一つ、これからの方針を決定したこと。この世界にもアインズ・ウール・ゴウンの名を轟かせる事だ。各自には既に指示を出しており、私にはナザリックの守護を引き続き頼みたいとのこと。
「相変わらず私を外には出さないのね…まぁいいわ、私の天使の力は防御に長けてるし、そうなるのは自然なこと。でもアインズさん、、なんかギルド名にさんつけるの気持ち悪いな…
これからは呼び捨てにするわ。で、アインズは今度はナーベラルと冒険者ですか…またここを空けるおつもり」
「い、いやっ!そんなことはないぞ!冒険者の依頼をこなしている時の帰還は難しいだろうが出来るだけ帰るようにする!非常事態の時はいつでも呼び出してもらって構わん!」
「当たり前です!というか貴方じゃなくて私を外に出せばいいものを!」
「それはダメだ!お前を他の者の目に晒すなど言語道断!」
「まだそんなこと言ってるんですか!?…時が来たら絶対外には出ますからね」
とりあえず納得し、今後のことはまた日を改めることに。