• テキストサイズ

キメツ学園ー番外編【鬼滅の刃】

第5章 岩が霞に笑うのでーその壱ー


ですが。


「そうですか。立派な目標ですねぇ。目標を持つことは良いことですよ。でも他の目標を持てばもっと素敵です。とりあえずはあなた達の住むお家ですね。帰れる場所ですね。」

「いえ、ですから」

「お家はいいですよ。」


認めるわけにはいきません。はいそうですかとは言えないのです。


「ふざけるのもいい加減にしてよ!!私たちは両親を殺されたのよ!?」

「甘ったれるのはやめなさい」


私は、相変わらずニコニコしていたけれど。その一言で姉妹が怯んだのがわかった。


「親を鬼に殺された人なんて何人もいますよ。あなた達だけ悲劇の主人公ではありません。」

「でも」

「私はあなた達を可哀想だとも何とも思いません。折角助かった命を捨てるようなことはやめなさい。」


妹は黙った。
しかし、姉は強気でした。


「全て覚悟の上です。私たちは本気です。」

「本気かどうかは知りません。鬼殺隊はあなた達のような幼子を必要とはしていませんよ。」

「お願いします、鬼殺隊について教えてください。」


私は姉の頬に手を伸ばし、そっと撫でてやりました。


「しつこいですね。何回でも言います。い、や、で、す。」

「きゃ」


そしてむにゅっとつねってやりました。


「姉さん!!…っ姉さんに何するのよ!!」


妹が私の手を姉から引きはなそうとしましたし、姉も私の手をはなそうとしていました。

けれど。


全くびくともしないことに、二人は驚いていました。


「……あなた、女よね…?」

「えっ女ですよ、ダメでした?」


…まさか、男だと思われてた??いや、そんなまさか。


「女の隠にもこんな力があるのね…!!」


キラキラとした目で妹から見つめられ、思わず姉から手を離しました。


…隠?

ああ、刀が見えないからか。
/ 113ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp