第6章 増えていく謎
「どうせ身体だるくて動かないだろうから、手は縛らないでそのままにしておいてあげる」
律の言う通り、身体は熱に侵され少し動かそうとするだけでも体力を使う。しかも起きた直前より熱い。確実に悪化しているだろう。
それに、熱のせいでもあるが本能的な恐怖からも真白は身動きがとれない。今まで律に怖い、だなんて1度も思ったことがないのに。
「……………っ、」
浮いていたブラを完全に取り払われ、真白の両胸が露わになる。
せめてもの抵抗に、と律の肩を押して距離をとろうとするものの、矢張りビクともしない。唯でさえ男女の体格差があるというのにましてや真白は病人。敵うわけないのに、と律は含み笑いをこぼした。
「やぁ……み、みないでっ」
「むーり」
律は優しく包み込むように真白の胸に手を当てる。骨ばった手の感覚が伝わってきて真白の脳内に快感が駆け抜けた。
「凄いね。俺の手でも大きさ足りない。服着てても大っきいって思ってたけどこれ程とはなぁ」
そのままふわふわと揉みこんでくる。
中心部分には触れないように。
真白の身体も熱いが律の手も充分熱くて、火傷するかのようにこのまま意識を飛ばせたらな、と真白はぼんやり思った。