第6章 増えていく謎
「ち……ちが…、律くんは、そんなこと」
「ん?思ってたよ?言わないだけで。」
にっこり笑って律はそう言う。
なにか狂気めいたものを感じて真白はブラのホックを外そうとしている律の手を掴む。しかし手はカタカタと震え、抵抗にならない。律はそれを見て一層笑みを濃くした。
「真白も俺に言ってないことあるよね?」
__パチン。
背中に潜り込んだ律の手が、真白の胸を締め付ける物を剥ぎとる。開放感がしてブラが浮き、状況がのみこめない真白は大きく胸を上下させながら呼吸していた。
「言ってくれると思ったんだけど…。あれ、俺真白に好かれてると思いすぎ?」
「りつ、く………」
不意に律の手が真白の鎖骨をなぞる。
「キスマ、つけられちゃったね…俺が初めてつけようと思ってたのに」
「!」
__気づかれてた!?
なんで…律の言う通り、真白のことをなんでも知っているから?真白の過去のことも?今日学校であったことも?初体験も?なんでも分かっている?
どんどんと疑心暗鬼になり目の前の律が分からなくなる。分かっていると思っていたのに。それこそ、律の事はなんだって。
でも、違った。