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紙一重

第5章 感動の再会?


~律~






真白の笑顔は、昔見たものと変わらない。
寸分も汚れていなくて、まっしろで。
ずっと見ていたいのに、見ていたくない。
俺の汚い部分と、どす黒い部分が露呈していくようで。
真白と距離をとっていた時期もあった。でも、やっぱりこうして戻ってきてしまう。


___あのころの俺も、馬鹿だったなぁ。どうせ戻ってくるなら、もっと早くこうしておけばよかったのに………




『兄貴、俺も真白のこと好きだから。これ以上、協力しないよ』



数時間前、言われた言葉を思い出す。


お前はいいよな、羽汰。
毎日真白と一緒に居られて、話せて。なのに、行動しない。それが当たり前だと思って壊したくないから。臆病だな、ほんと。そのくせ俺が頼み事するとそうやって。あー、ほんと、ムカつく。


実の弟にまで嫉妬してしまう自分に、嘲笑をくれてやった。

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