第3章 最悪な出会い
この人…ほんと、なんなんだろう。
こんなに端正な顔立ちを見たことはなく、こんなにふかふかなベッドも初めてなのに…
嬉しい気持ち半分、怖い気持ち半分、のような…複雑な感情が真白の脳内に混在する。というか…帰りたい。
「なに考えてんだ?」
不意に耳元で囁かれ、艶のある低音が真白の身体に響く。腰のあたりがゾクッとして、押し倒している男と距離をとるように少し仰け反った。
「な、にも…」
「嘘つけ。返事してねーだろ」
そういえば、服をくれの答えになんでという言葉がかえってきて唖然としていたんだった。
「返事したら、服、くれますか…?」
「………可愛くおねだりすんなら」
「へ」
可愛く?おねだり?
それはスタイル抜群で顔も整っているお姉さま方が相手の男の人をその気にさせるために使う上級手段…?(覚えたて)だったかな。
いや、むり。
むりむりむり!!!
「どした?ほら…やれよ」