第3章 最悪な出会い
真白は没収されたブランケットを取り返そうと必死に手を動かすが、返す気はないらしくやんわりと手首を掴まれる。
「予想だと…E?」
「ふふっ、違います!Gカップですー!」
なんだか勝った気がして思わず大声で言い返す。
真白は背は155センチで成長が止まってしまったのに、胸だけはすくすくと育ち、Gカップにまで到達してしまった。いや、高校入学時にはかったきりなので、もうそれ以上成長してるとは思いたくないが。
この細いのに胸はあるスタイルを、友達はみんな羨ましがる。だが真白は周りに比べて明らかにそのスタイルを活用する場がないので、あまりいらない、というか必要ないとすら思っていた。
「なんだよ。負けず嫌いか?…可愛いな」
なんだか全てを包み込むような笑みに、自分が随分子供っぽいことに気づき、恥ずかしくて目を逸らした。
「なんで目ぇ逸らすんだよ。」
「近いです…というより、服を…」
「あ?」
「いや、だからその、服を下さい…」
「なんで」
なんで!?!?
なんでってなに!?服は着るためにあるものじゃないの!?