第3章 最悪な出会い
「しろ」
___!
一瞬、自分の名前が呼ばれたかと思い体が強ばった。だがそれは自分の肌を見ての感想らしく、第一この男が自分の名前を知っているかすら分からない。あの手紙を出したのがこの男なら、真白の名前どころではなく真白の過去も知っているはずなのだが。
そういえば、私…この人の名前も知らない。
初めて身体を見せて触らせたのが名前も知らない初対面の男なんて。自己嫌悪に陥りそうだ。
「あなた、誰…なんです、か?」
明らかに歳上なので一応敬語を使う。
教えてくれたっていいのに、目の前のこの不審者はふっと軽く笑ったきり、真白の身体をまたまさぐり始める。
「ひっ……!」
胸を直に触られて、女と違う大きくゴツゴツした手が覆う。やわらかく揉まれて、真白は感じたことの無い快感に身を捩らせた。
「何カップ?」
「へ…」
「おっぱい。何カップあんだ?」
なんでそんなことまで言わなきゃならないの…!!
そんな表情をしていたらしく、胸の中に留めておいた言葉が相手に伝わる。