第4章 ドキドキ
意味がわからなかった。動きが停止してしまっていた
時雨に手首を掴まれたと思ったら私を引いて、なぜか抱かれている
こんな状況を把握するのに少し時間がかかった
これだけ驚いたのは久しぶりだった
な「・・・何やってんの?離してよ」
し「いやだ」
な「離して」
私は時雨の腕をどかしたくて必死に抵抗した
けど時雨の力は私なんかより力があり離してくれなかった
なんでこんなことするんだろう・・・
でも私は大声を出したり、噛んだりしていない
なんでだろう。死ぬ気でイヤなことのはずなのに・・・
な「なんでこんなことしてんのよ」
し「男嫌い対策」
な「・・・え?」
そういえばそんなこと言ってた気がする
確か・・・治してくれるとかなんとか
そんなこともあったなー・・・
な「って頼んでないし!!!」
し「それに授業めんどくせぇ。つき合え」
な「いや」
し「離れることができてから言えよ」
な「うっ・・・」
いくら力を入れてもやっぱり離れることができなかった
うぅ・・・
し「諦めろ」
く・・悔しい・・・諦めるなんて・・・
私はしかたなくじっとすることにした
な「諦めるけど・・・座りたい」
そう言うと座らしてくれた。