第5章 公休明け 《津軽目線》
「ウサちゃん、今日は、定時に仕事あげて、分かってるよね?キミ、津軽さんに嘘ついて、男と会ってたんだから、ペナルティ9ぐらい付いたよ 今日は、ウサちゃん喜び組」
「喜び組って、なんですか?」
「津軽さんの喜び組だよ」
ぽかんと、まぬけ面のウサ。
(さて、このヘラヘラ兎に何をやって貰おうか)
ウサが定時に仕事を終えたのを見計らって、駐車場に呼んだ。
びくびくしながら、ウサが車に乗り込んだ。
ウサとは、真面目な愛を育みたくて、俺は今まで何回もウサを押し倒したい衝動と戦って、紳士でい続ける努力をしてたというのに、ウサは、ヘラヘラと俺に偽証してまで、男と会っていた。
ウサに、俺の好みの下着を着せて、某国の書記長の様に、はべらかせてやろうか?
俺だって、男だ。好きな女の子にそんな格好をさせたい欲望くらいある。
ガチ、楽しそうだよな。
思わず、頬の肉が緩んでニヤニヤしてしまった。
この際だ。ウサ、覚悟しろよ!楽しませて貰うからな!
さて、俺は、ウサを駅地下のランジェリーショップに連れて来た。
俺がウサの手を引いてランジェリーショップに入ろうとすると、ウサの顔が一気に真っ赤になって、眉毛は思いっきりたれて、八の字になって、目を泳がせている。
(ざまー!へらへら兎!)
(俺の怒りの制裁を力いっぱい受けろっつーの!)
俺は、真っ赤になって、オロオロするへらへら兎を引き摺る様にして、ランジェリーショップを見て回った。
超イケメンの俺が、ウサとランジェリーショップになど入って来るもんだから、女の子達の視線がどんどんぶち当たって来る。
まあ、そんな事は、いつもの事だし、想定内。
それよりも、真っ赤になって、目がぐるぐる回っているウサの顔を見るのが、面白くてたまらない。
ゲラゲラ笑いたいのを、必死で堪えて、ウサと下着を見て回る。
(ホント、笑えるんだけども、今のウサ、こんな顔、元の公安学校の教官達に見せたら、どんな反応するんだろうね)
ぷッと、吹き出しそうになる。
ここで、ゲラゲラ笑うと、ウサに与える恐怖心が削げてしまう。
そんな事を考えながら、青く七面相するウサを引き摺り回してランジェリーショップ見て歩いていると、
「貴女と彼の素敵な夜を演出する、セクシーランジェリー」
のコーナーが目に入る。
これだ!