第1章 ※契り※
最奥まで沈めたまま、黒死牟は激しく穿ち始めた。
既に二度達し、昂りきったキリカの身体は新たな快楽を喜んで迎え入れた。花弁の中が妖しくうねる。
「・・・ひぁっ、あぁっ・・・」
待ちわびた感触に陶然とした表情を浮かべる間もなく、悲鳴じみた声を上げた。固く張り詰めたものに奥の奥まで容赦なく突かれ、息が止まりそうになる。
「ん・・・、はぁっ・・・、」
だが。漏らした声はすぐに甘く色めいたものに変わった。深々と受け入れた花弁は卑猥な水音を奏で、二人の欲を煽る。
「そんなに・・・、乱れていては持たぬぞ・・・。まだまだ先は長いのだからな・・・」
黒死牟との閨事は長く、激しい。ひとたび始まれば、キリカが赦しを乞うても際限なく続いた。身も心も乱され、幾度も絶頂へ押し上げられてしまう。
今日はどれ程の快楽が待ち受けているのだろうか。想像しただけで腰の奥が熱を帯びた。
「んあぁっ・・・、あっ・・・」
生まれた熱を煽るように、黒死牟が腰を突き入れた。哭き所を容赦なく抉る。
「巌勝様っ・・・、もっと・・・」
「急かすな・・・、キリカ・・・」
快楽にうち震えるキリカの花弁が、黒死牟のものに柔らかく絡み付いては締め上げる。油断したら精を放ってしまいそうだ。
それをおくびにも出さず、黒死牟は上体を倒した。キリカの耳朶に、ねっとりと舌を這わせ、囁いた。
「時間は・・・たくさんある・・・。お前の蜜が渇れるまで可愛がってやろう・・・」
キリカの身体が期待にぶるりと震えた。黒死牟の声が媚薬のように全身に染み込んでくる。その声音さえも昂りきった身体は快楽として受け取ってしまう。
「あっ、んっ、んんっ・・・」
欲望のまま、繰り返される激しい抽送。最奥まで捩じ込まれるように押し込まれては、一気に引きずり出される。
キリカの身体と心が快楽に蕩けていく。何も考えられない。
「はぁっ、あっ、あぁっ・・・」
ひときわ重い突き上げに、キリカの欲が弾けた。意識が鮮やかな色彩を帯びていく。
「・・巌勝さ・・ま・・・」