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【黒バス】青春微炭酸

第4章 新学年と彼女


3年になってからというものの。
私の周りにはやけに男子が増えた気がする。

「気がする。じゃなくて増えてるんだってば!!」
「だよねぇ」

すっかりお馴染みになってる由孝君と2人での登校。
通勤の人も同じ学校の人も少ない。

「なんかやりにくいっていうか…女子に反感買ってる気がして」
「…ねぇ、春乃ちゃん。なんかあったら言ってね?」
「え?うん。分かった」

やけに心配そうな顔して手を握った。
一体どこにそんな風に思わせる要素があるのかは予測できない。
それでも注意はしておこう。

「あぁ、そう言えば全然関係ないんだけどね」
「うん」
「由孝君のシュートフォームって独特だよね。ありていに言えば変」

ちょっとストレート過ぎたか、とも思ったけどやっぱり?そう笑った。
でもこれはずっと見ていて思ったことだったし気になっていた。

「ずっと見てた、って」
「見てるよ、練習中も、休憩中も。なんだったら体育とかだって…」

そこまで言ったところで由孝君の顔が真っ赤なことに気付く。
そして私も中々な告白をしたと認識するとつられるように顔が赤くなった。

「いつだって春乃ちゃんのこと気付いたら目で追ってるよ。
授業中も練習中も。一緒に登下校してる時だってずっと。
俺さ、春乃ちゃんの笑った顔が好きなんだ」

そこまで一息に喋ると学校の最寄りになっていた。

「降りよっか」

笑った顔が、"好き"。
そう言った彼の顔は初めて見るものでどうしていいか分からなかったけど、
何も言わずに手を引いて降りたところを見るとどうやら彼自身も相当恥ずかしかったようだ。
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