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【黒バス】青春微炭酸

第1章 転校生の彼女


その褒め言葉は素直に嬉しかった。

「ふふ、榛名は褒め上手だ」
「んなわけ」
「あるよ」
「いやいや、褒めんのだったら森山の方が上手いし」
「へぇ」

森山君。隣の席の人。
まだ、あんまり話して…話せて、いないに近いのか。
何せ出会ってからまだ2日だし。

「でも、森山君かっこいい顔立ちしてるよね」
「好みなの?」
「うーん、好みかどうかは自分でも分からないけど…かっこいいとは思うよ」

一般的に見て、かっこいい。ってやつだと思う。
私自身の好みかどうかは分からない。
今までそういうの考えたことなかった。

「え、そんな綺麗な顔なのに彼氏いねぇの?」
「欲しいと思ったことがないんだよ」

そう。


私、小咲 春乃という人物は



高校2年に至るまでの17年間。






恋人を欲しいと思ったことが一度もないのだ。
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