第2章 ふつかめ
味噌汁の器とご飯を渡すとカカシはテーブルまで運んで行く。
いつも通りだけど、2人で囲む食卓がなんだか今日は特別なものに感じた。
「ご機嫌だね。」
『紅のとこ行ってたの。』
「ホント紅のこと好きだよネ。嫉妬する。」
『そりゃ大親友ですからね!嫉妬しなくてもカカシだけの奥さまですよ。』
カカシは箸を手から落として胸に手を当てる。えっ?祈ってんの?
「…が可愛い。」
『はい?』
「いつも可愛いけど今日はもっと可愛いこと言ってる。」
『そういう気分なの!』
「それ回数増やしてよ。」
『ええ…恥ずかしいじゃん。三十路ですよ。』
「さっきはやってくれたでショ。家の中だけでも!」
『…分かった。ねぇ、カカシ。』
「んー?」
『いつもお仕事頑張ってくれて、ありがとう。』
カカシはまた箸を手から落として顔面を手で覆い始めた。
『なによ。どうしたの?』
「破壊力が…。」
『ちょっとやめてよなんか凄く恥ずかしくなったんですけど!』
「後ろから急所をクナイで抉られた感覚…」
『独特だよ!どんな表現!?それ!!』