第5章 ※Ever green!④
脚を持ち上げられ、上から打ち付けるような体勢になると、パンパンと乾いた音が部屋に響いた。何度も、容赦なく、痛みと快楽が混じり合う深さまで、突き刺しては引き抜く。
普段余裕ぶっている彼が、今は必死に私を求めてくれている。それがたまらなく愛しくて、苦しみと快楽の渦に呑まれながら、律動に合わせて腰を揺らした。
「グリーン…っだいすき…グリーン…」
「……それ、反則だろ…!」
グリーンは呼吸を荒らげ眉を寄せると、上から覆い被さり、奥を抉るように、激しく打ち込んだ。切なげに低く声を漏らし、目を細め、獣のように荒々しく腰をぶつける。
「…ナナ…オレ、もう…——」
強い力で抱きしめられると、腰を最奥まで突き刺される。
「…ぐりー、んっ、きて…」
「……くっ」
中で一瞬膨らみ、息が詰まるほどの快感が押し寄せ、理性が呑み込まれてゆく。グリーンは喉の奥で息を震わせながら、熱い欲を吐き出した。
「はぁ…はぁ…」
昇り詰め、乱れた息を整えながら肩を上下させている。濡れた背中をそっとさすると、胸に頬を寄せてきた。甘えたような仕草が可愛くて、ふわりと抱きしめる。
ぐしゃぐしゃになったシーツの上、熱情の余韻に浸りながら目を瞑る。初めてグリーンを受け入れ刻まれた、痛みすらも嬉しかった。
幸せに満ちたこの空間で、このまま抱きしめ合って眠りたい。
溶け合った体温が心地よくて、だんだんと瞼は重くなり、意識が遠のいていく——その時だった。
「やばいな。収まんねぇ…」
ボソリと呟きながら、グリーンがゆっくり上半身を起こす。
「…え?」
気づけば、いつの間にか中で主張している…。
「なぁ…もう一回。いいよな?」
そんなセクシーな声と顔で誘われても、受け止めきれないほどの想いをぶつけられ、もう身も心もクタクタだ。
「き、休憩するなら」
「そんな暇ないだろ」
「ある。いっぱいあるよ。明日休みだもん」
「ねーな」
「なんで?」
「オレが今すぐ抱きたいから」
いつものように拒否権なんて与えてくれるはずもなく。
——重だるい身体に、再び悦びが波のように押し寄せる中、やっぱり荷造りしておいてよかった、と頭の中で独り言を呟き、その後、私は朝まで鳴かされ続けたのだった。