第5章 ※Ever green!④
「大丈夫だから、もっと…きて」
「でも痛いんだろ」
「平気。ぜんぶ、グリーンのものだもん」
少し驚いた表情になるグリーンに、勇気を出して甘えてみる。
「…私も、グリーンが…その、あの…」
「お前な、途中で照れるなら最初から言うなよ」
皮肉混じりに口角を上げるグリーンと、言った手前引き下がれず目が泳ぐ私。
「で?オレがなんだって?」
「…………グリーンが…ほしい…」
言い切ったごほうびによしよしされる。と、穏やかな表情が一変し、獲物を見据えるような鋭い目に変わった。
「なら……もう嫌だって言っても止まんねーからな」
汗ばんだ手が太腿を強く掴むと、さらに腰を奥へとねじ込む。じわじわと突き上げられる未知の感覚に対する恐怖と、グリーンと深く繋がりたいという欲求が、どろどろになって思考を蕩かす。
「ひぁっ…あ、あ…」
喜びと痛みが混ざり、シーツに染みを残す。涙がひとりでに滲んで、息が詰まりそうになる。
「力…もう少し、ぬけるか」
グリーンに促され、緊張で全身が強張っていたことに気づく。意識してゆっくり呼吸を整えると、安心させるように髪を指先が撫でた。
「…………少し我慢しろよ」
「……ん、いた…い、や…ぁぁぁ…!」
グリーンは、一気に腰を深く沈めると、項垂れて息を吐いた。
きっと、昔の私だったら怖くて逃げ出していた。
でも今は違う。
恥も弱さも、臆病だった心も、グリーンに包まれ解けてゆく。
気づけば、私はもうとっくに全部グリーンのもので、すべてを受け入れてもらっていたんだ。
「あったかいな」
「うん…」
いたわるように柔らかく包み込まれる。
やっと繋がれたという充足感に包まれ、ふたりで抱きしめ合う。また泣いてしまう私を見て、グリーンは抱きしめる腕の力を強めてくれた。