第5章 ※Ever green!④
脳が甘ったるい蜜に浸されたような意識の中、ふたりの関係が次の段階へ進むんだと自覚する。
何も纏わない肌と呼吸が重なり見つめ合う。脚を広げられ、濡れた下半身に固いものが触れる感覚に、言いようのない緊張と高揚感に包まれる。
「…もう、いいよな」
微かに頷くと、唇にキスが落とされた。キスを合図に、グリーンは少しずつ腰を押し込んでゆく。
指とは比べものにならない圧迫感。押し広げられる息苦しさに顔を歪ませる。
「は…きつ…やっぱり痛いか?」
「いた…い」
「こういう時は素直な、お前って」
額に汗を滲ませながら、グリーンが小さく笑った。ぐ…っと、じわじわ押し込むと、グリーンは短く息を吐き、余裕なさげな顔つきで押し黙る。
「グリーン…へいき?やすむ…?」
「休むって、この状態でオレを生殺しにする気かよ」
「でも、辛そうだから」
「辛いのはナナだろ?」
吐息混じりに「オレは平気だから」と呟く。
私の腰を抱え込み、ぐっと奥まで押し進めようとするけれど、一度耐えるように動きを止める。目を細め、噛みしめた唇からは荒い息を漏らし、何かに抗おうとしている。
辛そうなグリーンを見て、私の身体を大切にしようとしてくれているのが分かり、愛しくてぎゅっと抱きしめた。