第5章 ※Ever green!④
違和感に慣れ始めた頃、不意に、内側を撫でるような指先の動きが混ざる。何かを探るように指が蠢き、壁を優しく押され、呼応するように中が指を締め付ける。
きゅ、と押されれば、また中がひとりでに指を咥え込む。じんわりと、身体の内側が徐々に溶かされていくような気持ち良さに、吐息が熱を帯びはじめ、訴えるようにグリーンを見つめた。
「ここがいいのか?」
手首の角度を変え、指の腹で内側を押される。甘い痺れが腰の奥から広がって全身を満たす。
「…あ、あ…ッ」
中がうねり、指を咥え込む。自分では制御できない身体の反応に少し怖くなる。まるで身体はグリーンを受け入れようとしているみたいに、私の理性なんて無視して悦びを享受する。
「どうした?かわいくヒクヒクしておねだりか?」
いつもそうやって、意地悪な質問をする。嬉しそうに私を困らせる。
「ちが、う…っ、触られると、そうなっちゃうの…ッ」
「気持ちよくて、だろ?」
聞きながら、指を小刻みに震わせ責め立てる。
「や、ん…ぁぁぁ…」
じわりじわりと、奥底から欲求が湧き起こる。切ない疼きが何度も押し寄せ、身体がグリーンを渇望し、それしか考えられなくなる。
「グリーン…ッ」
必死になってグリーンの身体に腕を回す。指の動きは繊細で、焦らされているような心地になる。
「…なかっ、もっと…」
無自覚のおねだり——理性なんてとうになくなっていて、快楽に導かれるままにグリーンを求める。
「もう苦しくはないな?」
こくこくと頷く。
「じゃあ…——」
グリーンはその先を口にせず、指を引き抜くと、絡んだ蜜を舐め取り、鋭い目で私を捕らえた。そして、いつの間に用意したのか、ベッドサイドのテーブルに置かれたゴムの袋を破る。