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【ポケモン】パシオで恋して

第5章 ※Ever green!④



「どうなると思うって…」

どう返せば切り抜けられる?

必死に会話の選択肢を脳内で浮かべる。しかし、どれも最後にはグリーンの意のままに持っていかれる未来が見える。

恋人——か。

今更ながら自信が無くなってきた。顔も、スタイルも、トレーナーとしても、私はグリーンに釣り合うのだろうか。

「私が彼女で……いいの?」

こんな時でさえ確かめたくなる。言葉で安心したいなんて、私は、弱い。

「ナナがいいんだよ。オレは」

その言葉に、自然と涙が溢れる。「しょうがないな」と笑いながら、グリーンは目元に溜まった涙を指で掬った。

「オレの彼女ならもう少し自信を持て」

と言った後、妙に納得したように目を閉じて頷いた。

「ま、最高で最強なオレ様が相手じゃあ、そうなっても仕方ないか」

「なにそれっ」

唐突なオレ様発言に吹き出すと、吐息を奪うように、唇を塞がれる。

ドキリと胸が弾み、思わず唇を固く結ぶと、グリーンは短く息を吐き、喉の奥でくつくつと笑った。

私の緊張を解きほぐすような、柔らかなキスが落とされる。重なる感触に心臓が高鳴る。唇が少しずつ動き始め、ゆっくりと舌先が私の唇をなぞった。

逃げようとする気持ちを汲んだのか、グリーンの指が私の髪を優しく梳く。

唇がわずかに開くと、グリーンの舌がゆっくりと入り込み、優しく触れ合う。戸惑いながら恐る恐る応えると、逃さないように絡みついてきた。

唇が吸い付く音が甘く響いて、恥じらいの中に別の感情が生まれる。心が溶かされてゆく感覚に、頭の中がぼんやりとしてきた。

長いキスは、甘ったるくて、気持ちよくて、どくどくと私の理性を溶かしてゆく。

唇が離れると、名残惜しげに細い糸が繋がった。

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