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【ポケモン】パシオで恋して

第5章 ※Ever green!④



「はぁ……少し暴れすぎたな」

ベッドで横になっているグリーンは、深々と息をついた。

温泉から戻った私は、ドレッサーで髪を梳かしながら返事をする。

「『少し』どこじゃないけど、お疲れ様。町のみんな喜んでたね」

「見たかあの大量のモンスターボール。売り飛ばされる前にアジトが見つかってよかったぜ」

「見つかったと言うより無理やり吐かせていたけどね」

エネコのトレーナーさんに聞いたところ、ここ連日、この町でポケモン誘拐事件が頻繁に起きていたらしい。

平和な町を脅かしていた、ブレイク団によるポケモン誘拐事件を、一夜にしてグリーンが解決してしまった、というわけだ。

ブレイク団とは何者なのかグリーンに尋ねたところ、パシオを拠点に、ポケモンを使い悪事を企む連中だという。かの悪名高いロケット団もパシオに潜り込んでいるらしく、力のあるトレーナーたちは島の治安維持のため、目を光らせているという話だ。

悪者って、どうしてどんな所にも現れるんだろう。

鏡越しにグリーンを見ると、片手で目を覆いながら、心底疲れたといった様子であくびをしている。

グリーンは温泉には行かず、部屋のシャワーで済ませたらしい。大浴場まで歩くことすら億劫なほど疲れているようだ。

「悪かったな。遅くまで付き合わせちまって」

「平気だよ。ちょうど明日は何も予定ないし」

そんなわけで、一躍時のヒーローになったグリーンへのお礼として、風車の町の皆さんのご厚意で、町いちばんの宿に泊まらせてもらうことになったのだ。

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