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【ポケモン】パシオで恋して

第4章 Ever green!③


「カメック——」

グリーンが、メガカメックスに指示を出そうとした瞬間だった。

「ベノムショック!!」

もうどく状態に追い討ちをかけるかのように、ベノムショックがメガカメックス目掛けて放たれる。

メガリザードンに気を取られ、メガフシギバナが攻撃態勢になっていたのを見落としていたのだ。

「ハイドロカノン!!」

カメックスは瞬時に照準をメガリザードンからメガフシギバナに合わせたものの、ベノムショックを全身に浴び、軌道がぐるりと逸れて空に向かってハイドロカノンを発射。そしてそのまま戦闘不能になってしまった。

「まじ…かよ!」

「リザードン!」

レッドがリザードンを呼ぶ声に、私は天を見上げた。日が落ちた薄暗い空に青白い炎が浮かんでいる。

リザードンがサンダースに向かいとどめのブラストバーンを打とうと口を大きく開いた刹那——大量の水飛沫が豪雨のようにスタジアムに降り注いだ。

観客席とメインスタンドは特殊なフィルターで遮られる一方、私たちは全身びしょ濡れだ。

メガカメックスが最後に放ってくれたハイドロカノンが滝のようにリザードンに降りかかり、さすがのリザードンもうろたえている。

「今だナナ!!」

きっと今が最後のチャンス。

「サンダース!!」

サンダースが応えるように大きく吠える。

「かみなりぃっ!!」

リザードンは怯みながらも、サンダース目掛けて攻撃を放とうと炎を生み出す。だけどそれよりも速かったのはサンダースだった。私に似ておくびょうだったサンダース。すばやさは誰にも負けない!
 
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