• テキストサイズ

【ポケモン】パシオで恋して

第2章 Ever green!①


グリーンは「そうだ」と呟くと、ニヤリと口角を上げながら話しかけてきた。

「なぁお前さ、明後日の大会エントリーはしたのか?」

首を横に振る。

2日後の大会は、パシオの通常ルールである3対3ではなく、2組編成のタッグバトルらしい。

WPM(ワールドポケモンマスターズ)のような本格的な大会ではなく、1日限りのお祭り的な大会だそうだ。

大会のテーマは「きずなを深める」で、なんでも、ただ戦うだけじゃなく、2人のきずなが深まるイベントを用意されているらしい。

参加条件は恋人、友達、家族、絆を深めたい相手となら誰でも可、だそうで。

主催のライヤーさんは、みんなが楽しめるような催し物を定期的に開催してくれるんだよね。

「グリーンはレッドと組んだの?」

「いや」

「リーフちゃん?」

この問いにも首を振る。

あ、ということは、もしかして。

「あー残念。レッドとリーフちゃんに振られちゃったか」

「っちげーよ!」

怒りだしてしまった。

ポケモン勝負だとボロ負けだけど、口ならなんとか勝てるかもしれない。

「オレから抜けてやったんだよ!あいつらとはいつもチーム組んでるから戦いたかった。それに…」

こちらを一瞥し、グリーンは続けた。

「世界中の誰よりも、このオレ様と組みたがってる奴がいるからな」 

「それって誰?」

「おいおいおいナナちゃーん?」

やれやれと大袈裟なジェスチャーをしながら、挑発的な瞳を向けてくる。

「グリーン様と感動の再会を果たして泣いてたのはどこのどいつだよ?」

「そ、それは…!」

忘れていた恥ずかしいエピソードを、急に話題に出すなんて。

こういうところ意地悪だ。
/ 452ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp