第12章 ※熱帯夜
恥ずかしそうに目を伏せるナナを抱き寄せ、そっと乳房に吸い付く。先端を避けてちゅ、とリップ音を響かせて何度もキスを降らせ、吸い込んでから唇を離す。
ワザと音を立てて羞恥心を煽りながら、欲してるであろう強い刺激は与えない。
中途半端に悦びを与え続けて反応を愉しむ。
しばらくすると、ナナは膝の上で内股ぎみにもじもじし始めた。
「……あの、ぐりーん…」
不満げな顔で見つめてくる。
「ん?」
「…いじわる、してる?」
「優しいだろ、どう考えても」
「やさしくない…」
結ばれた手首を不機嫌なニャースのしっぽのように揺らし、なにかを意思表示しようとしている。
そんな甘えた仕草をしたって許さない。今夜はちゃんと言えるまではおあずけだ。
ブラジャーの肩紐を下げてずらし、両手で胸をやんわりと包む。円を描くように揉んだり、きつく鷲掴みにしたり、柔らかな感触を堪能して弄ぶ。
「ちょっと大きくなったか?」
「あのね、実は1カップアップしたの」
「まじか、日頃オレ様が可愛がってるからだな」
「そう、がんばって育ったのに。グリーンのために」
「なにが言いたいんだよ?」
焦らしてるこっちが焦らされてるよな、これ。
「育ったから、もっと………」