第12章 ※熱帯夜
「ねぇ、浴衣脱ぎたい」
「いいって。オレがねえちゃんに貰ったんだし、汚れとか気にすんな」
わざとうなじに吐息がかかるように話すと、ナナは眉根を寄せながらうめく。
「やだ…来年も、これ着てグリーンとお祭り行くから…っ」
「……っ!」
かわいい台詞に降参しかけて、甘やかしそうになるのを踏みとどまる。
「なら汚さないように気をつけないとな?」
胸の先端を優しく摘む。
「や…んッ、あ…ッ」
「もう固くなってる…」
囁きながら、今度は指先で焦らすようにソフトタッチに切り替える。相変わらず感度が高い。
「…ひぁ……あ…だめッ」
耳たぶを甘噛みしながら、ナナの身体の変化を観察する。固く主張する愛らしい先端は、微かに触れるだけでツンと固さを増した。
「嫌がってるくせに敏感なんだな?」
耳元で挑発すると、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしている。態度とは裏腹にさらに固くなった先を、指の腹でくるくると擦ってやれば、喉から掠れた吐息がこぼれ落ちる。
「ナナ、起きろ」
胸だけの愛撫でもう既に甘く蕩けきってるナナを抱き起こし、向かい合う体勢になるよう膝に乗せた。
紅潮する顔、上下する肩、はだけた太腿。無自覚に発している甘い色香で、ナナは容赦なくオレを翻弄する。