第11章 お祭り騒動
レッドとグリーンは、綺麗なおとなのおねえさんたちに囲まれている。
グリーンは黒のシャツにタイトなハーフパンツを合わせ、サングラスなんかかけてカッコつけちゃっている。レッドはトレードマークの帽子を被り、半袖とジーンズという、バカンスを楽しむのにぴったりなラフな私服で来たようだ。
かたわらにはバディを連れていて、レッドのリザードン、グリーンのカメックスは退屈そうにふたりのファンサに付き合っている。
「レッドくんってホントに無口なんですね〜。かわいい〜」
「そうなんだよ、聞きたいことがあればオレが代わりに答えてやるよ」
「グリーンくんともしゃべりたい〜」
「あーわかったわかった、順番にな?」
どうやら、おねえさんたちに質問攻めされている様子。レッドは困ってそうだけど、グリーンは、うん、楽しんでいるみたいですね。
「警備は終わったみたいだね」
「そうね、わたしたちを待たせてるのに楽しそうにしちゃって」
リーフちゃんの笑顔が怖い。
「グリーンったら、ナナちゃんがいるのにヘラヘラして!レッドはレッドで無口で抵抗もしないし」
「ま、まぁ、ふたりとも有名人だし仕方ないよ。リーフちゃんも気をつけ——」
「あなたは!リーフさんですね!」
私の言葉を遮って、見知らぬ小学生ぐらいの男の子がリーフちゃんに声をかけてきた。