第11章 お祭り騒動
「もちろん!第1回優勝チームであるこの3人も参加している!」
スピーチの途中、レッド、グリーン、リーフちゃんが登場すると、一際大きな歓声が起きた。
3人ともみんな笑顔で、観客たちに応えるように手を振っている。
ステージ上の幼馴染たちは、誰よりもキラキラしていて、カッコよくて、思わず目が釘付けになる。
と、不意にグリーンと目が合った。私に気づくと、指を2本ピッと立ててカッコつけている。そんなグリーンに、周りにバレないよう控えめに手を振り返しておいた。
「スゴイね。ナナのトモダチは前回優勝チームだったんだね」
Nが小声で話しかけてきた。
「うん、見てるだけで緊張してきた」
「ビビってんなよ。次はオレたちがあいつらをぶっ倒すんだろ」
シルバーくんがチャンピオンを睨み据えて、不敵に微笑んだ。
「それは最終目標。まずは勝ち上がらないと…」
「楽しみだね。サンダースも一緒にがんばるって言ってるよ」
「…うん、私も…楽しみ!」
相変わらず後ろ向きな私だけど、心強い仲間が背中を押してくれる。
そう思うと、不思議とざわついていた心が落ち着き、気持ちが前向きになるのだった。