第9章 ※チームメイト
Nさんはポケモンとヒトの理想を求め、シルバーくんは孤高の信念を貫き、そして私は憧れの幼馴染を超えるため、今ここにいる。
見ている景色も、歩いてきた道も、まるで違う私たち。
けれど、たったひとつ通じ合っているものがある。
そうだよね。
難しいことなんかわかりっこないんだから、ウジウジ悩んでいたって仕方ない。
チームを組んでくれた仲間のために、そして自分のために、私は——
「ね!今から特訓しよう!3人の連携考えよう!」
立ち上がり、大袈裟に明るい声で呼びかけた。
過去を変えられなくたって、未来は行動で変えられる。これからを一緒に笑い合うことはできる。
「なんだよ急に」
「ほら早く!ヤナギさんが帰っちゃう前にもう一回チャレンジしたい!」
「そうだね、時間は限られている。それに、トモダチたちも待ちくたびれたみたいだしね」