第9章 ※チームメイト
「なんでもいいからもういっかいしよ!」
「しょうがないヤツだな。この後約束があるっつってたのに」
約束なんてしてたっけ?いつ?誰と?
「夢でも会いたいなんてよくばりだな。そんなにオレ様が好きなのか?」
「何言ってるの?これは現実。私に負けて悔しいのはわかるけどね」
と言った刹那、急に身動きが取れなくなる。足や手に力を入れても、石になったように動かない。
なんで?どうして?
「しかも毎回随分と都合の良い展開だし」
気がつくと、カイリキーが私の背後に回り込み、後ろ手の姿勢で腕を拘束していた。
「そんなにオレに勝ちたいんなら、早く起きてトレーニングしないとな」
起きてトレーニング?何言ってるんだろう。今こうして戦ってるのに。
「ね、助けて…!カイリキーに掴まれて腕が…!」
「あーそういう展開になってるわけ?すげー想像力だな」
「どうして助けてくれないの?グリーン…!」
ポケットに手を入れながら、余裕げな顔でグリーンが近づいてくる。そして眼前でパチンと指を鳴らすと、いきなり胸に強い快感が電流のように流れ、思わず声を上げた。
「な、に…これッ、やだ、たすけて…!」
「いいな……寝ぼけてるナナ…最高だな」
だからさっきから何を言って——