第8章 でこぼこトリオ結成
リーリエちゃんと顔を見合わせてため息をついていると、メイちゃんが「そういえば」と呟き、ポンと手を叩いた。
「あのシルバーさんをどうやって誘ったんですか?『オレに近寄るな…群れるのは好きじゃない…』って感じなのに」
「ぷっ…!」
メイちゃんのシルバーくんのものまねに思わず吹き出してしまった。グリーンと同じことを聞いてくるあたり、やっぱりみんな、シルバーくんに対して似たようなイメージを持っているらしい。
「うふふ、ナナさんってとっても優しいから、きっとシルバーさんも心を開いてくれたんですよ」
「リーリエちゃん、そう言ってくれてとっても嬉しいけど、私たちはね、決っっしてそんな仲じゃないんだよ」
「そうなんですか?ナナさんってポケモンさんみたいで、私は話すだけでホッとするんです。シルバーさんもきっとそうです」
とっても優しいのはリーリエちゃんである。私のどこがポケモンなのかわからないし、かいかぶりすぎだ。
「ポケモンみたいっていうのは、緊張しないとか、話しやすいとか、そういうニュアンス?」
「はい!」
リーリエちゃんに太陽のような笑顔を向けられ、余計に恥ずかしくなってきた。とりあえずは褒め言葉と受け取っておく。
「あ、ありがとう…、でね、シルバーくんを誘ったきっかけなんだけど……」
照れくさくなりつつも、シルバーくんとチームを組んだ経緯をふたりに話した。