• テキストサイズ

【ポケモン】パシオで恋して

第6章 予選、野望、そして仲間




「リーフ!いつからそこにいたんだよ」

流石に幼馴染にじゃれあいを見られるのは恥ずかしいのか、グリーンが焦っている。

「うーんと、"なんで悪いことしてないのに"ってとこからかなっ」

最悪だ。開発だなんだって話も、ばっちり聞かれていた。

「あまりにもラブラブで話しかけるタイミング失っちゃって」

リーフちゃんは、恥ずかしそうに視線を逸らしながら、胸の前でそっと人差し指同士をつつき合わせる。

「違うのリーフちゃん!これは、決してそういうことじゃなくて、グリーンが変態だから…!」

「言い訳が下手すぎんだろ!」

下手と言われても、事実だから仕方ない。

「んもぅ、ふたりったら、てっきりポケモン勝負してるかと思ったら…」

伏し目がちにつぶやくリーフちゃん。耳まで赤くなっていて、見てるこっちが余計に恥ずかしくなってくる。

「……で、何の用だ?イベントは午後からだろ?」

乱れたシャツを直しながら、グリーンがベンチに腰を下ろす。

「そうそれ!」

思い出した!という顔で、リーフちゃんがこちらに向き直る。

「運営の人に頼まれて呼びに来たの!予定より申し込みが多かったから早めに開始したいんだって。WPMの予選ももうすぐ始まるでしょ?それで応募が殺到しているみたいなの。連絡来てたはずなんだけど…何度送っても返事がないって、すごく困ってたわよ」

グリーンは渋々とポリゴンフォンの通知履歴を確認し、頷いた。

「わりぃ。トレーニング中で気づかなかった」

「ほんとにトレーニングだったのかしら?」

からかうような目つきで、リーフちゃんが私たちを交互に見る。

「嘘じゃねえよっ」

頬を赤くしてグリーンが睨んだ。


/ 452ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp