第4章 俺が想いを伝えた時の話
「………っ…んっ…。」
食いつく様に唇を重ねて、ほんの少し離れる。
「………玄弥君、…もっと…。」
「…………うん。」
1寸も無いような距離でそんなやり取りをして、また唇を重ねて、服の合わせに手を這わせた時だった。
『任務ゥーッッ!!北北西5キロォー!!!』
「「………え、今!?」」
『今ダッッボケナスドモッッ!!急ゲェーー!!!』
「げ、玄弥君行くよっ!!!」
「…え、お、おうっ!!分かったっ!!!」
「「(な、何で今なんだよ!!!)」」
任務ならば仕方がない。まるで測ったような頃合に腹を立てつつも俺達は隊服に着替えて全力疾走で任務地に向かった。