第4章 俺が想いを伝えた時の話
「………恋仲にはなれない。いつ死ぬか、分からないから。それは…悲観的な推測じゃなくて、事実だから。約束で縛る事は絶対にしたくないの。」
鬼殺隊にいる俺達は、いつ死ぬか分からない。
確かにそれは悲観的ではなく事実で、後に残すものは少ない方がいい。それは俺にも理解できる。__死んだ者は生き返らない。そして、そこに縛らないようにするのも1つの愛の形だと思う。
「けど、私だって…恋とか…してみたいの。」
それでも、心が求める事を止める術は無いこと。それもとても良くわかる。
「その……。出来たら…玄弥君と……。」
「え、あの。………それは。」
そして俺は、うっかり口をついてしまうほどが好きで、きっとこの流れ的にもそういう事なのかもしれない。
「……好きだよ。…玄弥君が。」
真っ直ぐな好意。しかも、コレは恋愛的な意味合いなのだと言うことは俺にも理解ができる。