第4章 俺が想いを伝えた時の話
「……………え…。あ…。」__ボブんッッ。
「ふっ、ふふっ。嘘、そんなに赤くなる?」
「あ………え、…あの…。…うわぁぁっっ!!」
機嫌よく笑っているの顔を至近距離で見た俺は慌ててから距離を取り部屋の隅へと移動した。
「玄弥君、ごめんね?
…あー、えっと。びっくりしたよね。」
「(どんな顔したら良いんだよコレ…。)」
「ふふっ、耳まで赤いねぇ。」
部屋の端で膝を抱え顔を隠す俺の背を_トントン。と叩いているは、いつもの顔で、いつもの落ち着く声で優しく俺に話しかけてくる。
「俺、ごめん。…あんなこと言って。
が泣いてんのに…俺…ごめん。」
自分の軽率な言動に謝ると、は俺の両頬を小さな手で包み真っ直ぐ目を合わせた。
「嬉しかったよ。凄く元気出た。」
三日月形に細まった優しい目に__ドクンッ。と心臓が1度大きく鳴った。
「………本当か?」
「本当だよ。ほら、私…いつもの顔でしょ?」
そういうの顔は確かにいつも通りの優しくてふんわりとした顔色なのだが正直、今の俺には何故そんなに優しく微笑んでいるのか理解が出来ない。