第2章 私が貴方を好きになる迄の話。
□私の親友
「ふむふむ。(コレは恋をしてますねぇ。)」
「それでね、心臓が煽って
口から飛び出るかと思ったんだよ。
…びっくりだよ。かっこよかったぁ。」
私はしのぶと仲が良い。
カナエさんにもお世話になっていた私は、
まるで姉妹の様だと周りからよく言われたものだ。
年がら年中3人で一緒にいた私にとってのしのぶは、
1番の友達だと、心からそう思っている。
だから、相談はいつも彼女にするんだ。
2人の間に隠し事は無し。
そういう約束を随分前にしたから、
この気持ちを正直に話した。
「ずっと可愛いなって…あ、でも。
髪が馬の鬣みたいだって思った時はかっこよかったけど、ん?いや、普通にかっこいいんだけどさ。
…可愛いんだよ!!玄弥君はっ!可愛いのっ!!」
「…と、とりあえずお茶を呑みましょうか!!
何を言っているのか訳がわかりません!!」
何から伝えれば良いのか分からず
慌てる私を宥めながら、
しのぶはココ最近の私の心境の変化を
ゆっくりと楽しそうに聞いてくれた。