第2章 私が貴方を好きになる迄の話。
「(………ん?…すき?)」
自然にそう思ったが、何でなのだろうか。
最近やたらと玄弥君が可愛くて仕方がないんだ。
「…うん、好きだなぁ。あの目。」
きっと、あの優しすぎる目が私は好きなんだろう。
「照れ屋なところも、一生懸命の所も…。」
それから、中身も。
いつも隣にいて応援したいと素直にそう思う。
玄弥君の願いが叶う為なら、
私はきっとどんな手間でも面倒に思わないだろう。
「優しい所も…それから手がかかる所も。
うーん、けど癇癪は……いや、ソレも可愛いか。」
あの手の付けられない癇癪ですら
何故か笑ってしまう程度に、
私は彼のことが大好きらしい。
「…私……玄弥君の事、大好きだなぁ。」
顔を思い出すだけで笑顔になってしまう。
1日会えないだけでも心配で仕方なくなる。
「へへっ、私の弟弟子は世界で1番可愛い。」
こんな可愛い弟弟子に恵まれた私は幸せ者だ。
私はそんな風に思って、
今日の鍛錬の構想を練った。